あるスイス人女性の話
ヒアリングをしていった所、
求めているのは、
*すべて歩きたい。
*納経はする。
彼女は金銭的には十分あって、一番の問題は日数でした。
その日数は25日間すべて歩くのは物理的に不可能に近い日数です。
しっかり歩く人でおおよそ40日間が平均です。
そこで、私が出していった提案は、前提が25日間と言う縛りがあるのであれば、
1、公共交通を使う。
2、自転車を買って自転車で廻る。(人力で廻るという観点から)
が現実的かな?と言いました。
偶然その時に信仰系のおじいさんがいて、
彼女に
「歩き遍路は歩かなければ意味がないので、今年は高知まで歩いて、来年来るのが良い」
と強く勧めました。
私も一つの案としてはわかるのですが、そもそも歩いて廻ることに対してそこまで彼女自身がこだわるとも思えない部分がありますし、わざわざスイスから来ると言うのは、交通費や手間を考えたら、現実的では無いと思ったのですが、一つの提案としてはありなので、彼女に話してみました。
やはり彼女はそれは現実的ではない。
と言う部分だったのですが、そのおじいさんは、歩き遍路は歩いて廻ることが絶対的な信仰なので譲らなく、強要してきました。
その先の会話はご想像にお任せしますが、彼女の選んだ選択肢は1の公共交通機関でした。
当初、彼女の一番の目的は漠然と「歩いて廻ること」だったはずですが、話をしていく中で限られた条件の中で、自分が本当に求めているのは「歩くこと」ではなく「すべてお寺を廻ること」だったり「納経をしていくこと」と言うのが自分が本当に求めている事だと気が付いた良い例ですので、ご紹介させていただきました。