「大塚国際美術館」
ポカリスエットとかで有名な大塚製薬は、実は徳島県鳴門市で創業してたんですね。
最初は医療用の点滴の薬を作っていて、よく風邪をひいて病院で点滴された時に看護婦さんに「これ何点滴してるの?」って聞いたら「ポカリスエットみたいなもんです」って言われるアレです。
点滴の生理食塩水を「これの飲んでもいいんじゃね?」って思って「ポカリスエット」を開発(?)したのが大塚製薬だったりします。(たぶん)
で、大塚製薬がポカリスエット売って儲かったので、鳴門の砂浜の砂を使って建築用のタイルを作ってみました、そこで、余ったタイルで趣味で個人用の美術館を作ってしまいました!
それが大塚国際美術館です。(たぶん。この解説は店長さんのフィルターに通っています。)
それを心優しい大塚さんは「みんなにも見せてあげようかなー」って思ってみんな見れる大塚国際美術館なわけです。
最初は入場料一万円だったとか、、、って聞いた事がある。ウソかホントか知らんけど、、、
という訳で、完全に大塚さんの趣味でやっているので、「趣味=お金とか関係ないよね」みたいな世界なので、まぁスバラシイ!
あ、何があるのか書き忘れましたが、
陶板に書かれた絵です。
わかりやすく言うと、お風呂のタイルですね、あの銭湯にある富士山の絵みたいなものです。
ええ 銭湯みたいな美術館デス!
という訳で、タイルなので沈没した遣唐使とかの引き上げ品の陶器から見てもわかるように、絵画とは違い保存性が極めて高く、半永久的に色あせしないので、皆が写真撮影が出来ちゃうんです。
実は大塚化学のタイルは、かなりのクオリティでして、大きいタイルを作るだけでも、かなりの技術が必要なわけだったりで、そのクオリティの高さで大塚タイルは現在も世界の美術品の修復や保存に参画していたりするんですね。
それが今の大塚オーミ陶業株式会社だったりします。
よく中を見ると、いろいろ実績とか書いてあるので、そのクオリティがわかると思います。自分の家のお風呂のタイルに絵を貼りたい方、ご興味のある方はどうぞ!
では、気になるスペックなんですが、
・日本最大の常設展示スペース
延べ床面積29,412㎡
その広さがイメージできたと思いま・・・思いませんね。。。
広すぎますね。
坪数で言うと、8897坪
畝で言うと、およそ300畝
反で言うと、およそ30反
町で言うと、およそ3町
と言う訳で、農家や不動産関係の人には想像してもらえましたかね
ウン、われながらけっこう分かりやすいと思った。
あ 分からない?
標準的な田んぼのサイズが300坪で1反なので、田んぼ30枚分!
日本人のなじみの深い畳で言うとおよそ17794枚分
この辺からよけい分からなくなる説明ですね。
と言う訳で、分からなかったら、農家や畳屋に聞きましょう。
・世界の名画が収蔵数1000点以上
・総距離約4000m
という訳で、普通にキョロキョロして歩くだけで1時間。
でも、当然歩くだけじゃなくて見るので一日じゃ足りないと言われます。
理系な店長的な計算をすると、
一つの作品に1分見たとしても、1時間で60点、10時間で600点、
1000点を、たった1分づつ見て行くだけでも17時間程かかる計算なわけで、
ちなみに
【営業時間】
9:30~17:00
ええ、一日の営業時間7時間半デス。。。
2日間でも15時間しかないわけで、、、
途中のご飯休憩、トイレ休憩とか小粋なカフェでのお茶もいるわけで、、、
うちのお客さんでも2日連続大塚国際美術館なんて言う人もいます。
そんなわけで何があるのかと言うと「世界の名画」が一同に!という訳で、詳しくは、パンフレットから抜粋しますと、
~以下「大塚美術館100選」より抜粋~
3つのユニークな展示方法
環境展示
古代遺跡や教会などの壁画を環境空間ごとそのまま再表現した、今までにない臨場感を味わえる立体展示です。
□鳥占い師の墓/タルクィニア、イタリア
□秘儀の間/ポンペイ、イタリア
□貝殻のヴィーナスの家壁画/ポンペイ、イタリア
□聖テオドール聖堂壁画/カッパドキア、トルコ
□聖マルタン聖堂壁画/ノアン=ヴィック、フランス
□聖ニコラオス・オルファノス聖堂壁画/テサロニキ、ギリシア
□スクロヴェーニ礼拝堂壁画/パドヴァ、イタリア
□ストゥディオーロ(書斎)/パラッツォ・ドゥカーレ、ウルビーノ、イタリア
□システィーナ礼拝堂天井画および壁画
(ミケランジェロ「天地創造」ほか、「最後の審判」)/ヴァティカン
□エル・グレコの祭壇衝立復元(ドーニャ・マリア・デ・アラゴン学院)
□ゴヤの家「黒い絵」/プラド美術館、スペイン
□ネモの大睡蓮/オランジュリー美術館、フランス
系統展示
古代から現代にいたるまでの西洋美術の変遷が、美術史的に理解できるように展示しています。
□古代:ギリシアの壺絵、ポンペイの壁画、モザイク画など約130点
□中世:イコン、聖堂の壁画など約100点
□ルネサンス:ボッティチェッリ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエッロなど約140点
□バロック:レンブラント、ベラスケス、ゴヤなど約120点
□近代:ターナー、ミレー、ルノワール、ゴッホ、セザンヌ、ゴーギャン、ムンクなど約330点
□現代:ピカソ、ミロ、ダリなど約100点
テーマ展示
人類にとって根源的かつ普遍的主題など、時代を超えて古今の画家たちの描いた代表的な作品を展示しました。
□空間表現
□トロンプ・ルイユ(だまし絵)
□時
□生と死
□食卓の情景
□家族
□運命の女
□レンブラントの自画像
~以上抜粋~
って訳で、普通には無い教会とかが、そのまま復元されているわけですね。
世界の名画が、そのまま復元されて、古代から現代まで、ずらーーーっと並んでるわけですね。
大塚さんがやりたかったのは、世界の美術品を陶板に焼くことによって、半永久的に色褪せることなく保存をして後世に残したかったわけですね。
でも、最初はみんなその意味が分からなかったんデスよね。
まぁ今でもいますけど、「偽物集めた美術館で3240円もとるなんて・・・(以下略)」って言う人いるんですが、、、
見てから言えとは言いません。。。
たぶんそんな人は見てもわからないので(ウン間違いないw)
つーか、みんな「アレで3240円は安い!」って言って帰って来るんだつーの。
って訳で、どうぞ見に来てくれってお願いしてるような美術館じゃないんですね。
大塚さんの個人的に作ったハイパー自己満足コレクションを見せていただく、個人的な美術館を見せていただく立場だったりするわけです。
だからスバラシイ物になるわけで、趣味のものって「お金」や「手間」を惜しまないですよね。それと同じです。
最後に、大塚国際美術館にピカソの令息やミロの令嬢、令孫より手紙が届いており、それを抜粋しておきます。
~以下「大塚美術館100選」より抜粋~
はじめにこの計画を理解できなかったというピカソの令息クロード氏は「これは大プロジェクトです」と前置きして「何百人もの日本人や外国人一か所で最高の条件で世界の傑作を鑑賞することができる」「作品の類まれな質を納得することが出来た」賛辞を述べ、ミロの令嬢ドローレス氏、令孫エミリ氏、J.プニェット氏も「クオリティの高い建物、すばらしい環境、そして陶板名画の数々にふれることが出来た喜び」を記しています。
~以上抜粋~
とあり、そのクオリティは、美術に興味のある方でしたら、間違いなく満足いただけると思います。
是非、足を運んでください。
3240円ですがローソンチケットでちょっと割引きです。
他にもあるかもしれませんので調べてみましょう。
浴衣のイベントとかたまに安くなったりイベントあるけど、ゆっくり見れないかも、やっぱ平日に行くのがいいかもね。
あ、でも日曜とかはガイドいるし、、、考え方ですね。
「正しい見方」
さっきも言ったんですが、4kmあるんです。
で、他の美術館と比べたら3000円ってちょっと高く感じる人が多いと思うんです。
(あ、見ると安いと思いますが)
で、せっかく来たんだからって気合入れすぎて、最初からがんばって見すぎると疲れて
昼過ぎくらいにはみんな屍のようにベンチで寝てます。
まぁ当たり前ですが、人間7時間も集中して見れないんですね。
そ こ で、うちにあるんですが、ガイドブック見て自分が何が見たいのか?
どの時代を集中的に見るのか?ってのを最初に決めておいて、後は流し見します。
で、体力と集中力のあるうちに、自分の見たいところをシッカリ見る。
あとで、流し見していたところで、興味が出た部分を見に帰る感じが限りなく正解かと思います。
ちなみに大塚国際美術館は出入り自由なので、うずしおの出来る時間は船に乗って潮風を感じながら見に行くのもいい気付けになるかと思います。
うずしお汽船までなら、徒歩6分くらいでいけますし、おススメです。
レストランも「最後の晩餐」ってメニューがあったりで、楽しめます。
おそらく世界で唯一の美術館ですので、存分に楽しんでいただきたく思います。
と、この記事に関してはかなり店長さんのフィルターがかかっているので、興味のある人は実際現地に見に行ってくださいね。
ちなみに館内には、レストランやカフェ、いたるところに椅子あってゆっくり鑑賞することが出来るようになっています。
たまには普段の生活から離れて、ゆっくりした気持ちの中でげーじつに浸る一日も必要だなと思います。
参照
http://www.youtube.com/watch?v=rioGUb5t5Ms
【関連項目】
観光情報「徳島編」
どうでもいいけど、店長さんの実際行った感想
はっきり言って、びじつとか、げーじつにはシロートなんですが、そんな人にこそオススメかもと思ってみました。
ビコーズ、西洋絵画の歴史がわかる。
一言で言えば【西洋絵画の博物館】という言葉がピッタリなのかな?って思いました。
まず、絵画の移り変わりから当時の生活様式や物の考え方が読み取れます。
古代芸術なんかは、絵画では保存が難しいので、多くが壁画などを陶板に焼いて残してあったりで、エジプトの壁画とか、
そこには当時の生活様式などが記されており、当時の文化レベルや考え方、信仰などが伺えます。
中世に入るとキリスト教の宗教的な物がほとんどで、それらからは当時の人々の考え方として、信仰を強く持っていた=生活が苦しいのではないのかな?と伺えます。普通の芸術品が多く生まれてくるのは、衣食住がある程度安定してこないと出てきにくい訳で、苦しければ苦しいほど、神頼みになって、宗教が発達して、宗教芸術が生まれるわけで、そこで「ルネサンス」以降は生活が安定してきたのか、風景画なども多く見られてくるようになり、バロック、ロココ、近代となり、現代になると大きく変わってきて、何が書いてあるのかわからない系になってきて、それが人々の心の動きとなって垣間見れたりするわけで、と、げーじつにシロートな店長さんは思いました。
そんなわけで、西洋絵画の美術史の勉強をしているような感じで、より深く芸術にはまり込んでいくには最高の美術館だと思います。
ただ、デカいのでそうとう疲れます。
途中で寝ました。<お客さんもよく言ってます「疲れて途中で寝る」ってw
そのくらい疲れます。
うーん。。。
4000円くらいで2日券間有効な10時間券とか出してくれるともっと集中して見れるんですけどねー。